NRS 公開声明 ·
APNIC 2024年選挙・NRSの宣言:7つの改革公約
会費の引き下げ、コミュニティ主導の再確認、企業の参加、経営陣への説明責任。NRSが当時掲げた7つの改革公約と、その理由です。
私たちが支持する候補者は、何を変えると約束したのか
NRSが支持した候補者は、APNICの意思決定を透明にし、管理者に説明責任を果たさせ、コミュニティが運営の主導権を取り戻すために7つの公約を掲げました。
NRSの選挙宣言
1.会費を少なくとも30%引き下げる
NRSは当時、APNICの中心的な業務は、一般的なUSBメモリーに収まる数百メガビット程度のデータベースを運用することなのに、運営費が2,000万ドルを超え、一部の会員には年間数十万ドルもの会費が課されていると主張していました。
その一方で、APNICは大半の会員が聞いたこともないような活動を数多く行っていました。
2023年だけでも、会費はさらに10%以上引き上げられました。
組織再編、管理体制の簡素化、経費削減により、APNICの予算と会費を少なくとも30%削減します。シンガポールに移転すれば、大多数の会員との距離が縮まり、出張費も大幅に減らせます。
2.コミュニティ主導を改めて守る:一つの世界、一つのインターネット
Paul WilsonはAPNICを代表し、Number Resource Organization(NRO)と共にある書簡に署名しました。NRSは、そこに示された次の2点に、地域インターネットレジストリ(RIR)を政府の管理下に置こうとする意図が表れていると考えました。
RIRを政府間組織に所属させること。
RIRの幹部に外交特権を求め、コミュニティによる監視から逃れさせること。これはコミュニティが強く反対してきたものです。
NRSはこれらに明確に反対します。コミュニティ主導の手続きを手放せば、不確実性や密室での取引が増え、インターネットが一部の特権者の道具になりかねません。運営の構造をここまで根本的に変えることは、その生態系と安定に大きな危険をもたらします。
コミュニティが主導するインターネットの精神を守らなければなりません。インターネットは、人種、性別、地域を越えて人類が初めて生み出した共通の空間です。「一つの世界、一つのインターネット」を公平で透明にするには、真の利害関係者であるコミュニティ、インターネットサービス事業者、通信事業者、交換拠点、利用者自身が決定する必要があります。
3.企業の声を届ける
企業はインターネットを支える基盤です。その需要を聞くことで、革新、参加、投資が生まれ、RIRは企業と共に、企業のために働く組織だという信頼が育ちます。私たちは企業の要望を代弁します。企業に必要なのは見通しの立つポリシー環境です。その確かさを実現します。
私たちは自由市場と公正な競争を支持します。すべての企業が平等に扱われ、APNICの介入をできるだけ受けずに成長できる環境を目指します。
4.APNICの業務運営を立て直す
業務とサービス提供の仕組みを再編すれば、意思決定を速め、職員間の連携と情報共有を改善し、効率を高められます。非効率な部分の改善と無駄の排除を、最優先の課題の一つにします。
5.APNICの経営陣が会員に責任を負う仕組みをつくる
宣言は、会員が選んだ運営陣は会員のために働くべきだと訴えています。選挙で選ばれた役員でも雇用された職員でも、不適切な行為があれば会員は異議を申し立てられるべきです。私たちは権力を抑制する仕組みを設け、規則を検証の対象とし、公選役員の任期を最大3期に制限します。透明性を守り、会員からの厳しい批判も受け止めます。違法行為や会員の利益を損なう行為をした職員は解雇し、汚職や法の支配を逃れようとする行為は捜査当局に通報します。
不正行為の証拠を示した職員や会員には、公益通報者としての保護を提供します。
人種、宗教、性的指向、地域にかかわらず、APNICがすべての会員を平等に扱うようにします。
6.自由市場と企業の自主性を守る
企業が効率よく活動し、自由に成長するには自由市場が必要です。政府がRIRを運営・支配すれば、複雑な規制で市場に介入し、投資や革新を妨げ、参入障壁を高めるおそれが極めて大きくなります。APNICも他のRIRも、いかなる政府の支配下にも置くべきではありません。そうなれば競争の余地は狭まります。自由市場の原則をAPNICの中心に据え、反競争的なポリシーを終わらせ、すべての会員を平等に代表する組織にします。
7.シンガポールで法人登録をやり直し、2030年のカーボンニュートラルを目指す
法人登録をやり直すことで、APNICを真に会員を基盤とする組織にします。すべての会員が法人としてのAPNICに権利を持つ当事者となり、理事会は会員の意思に従って職務を果たします。
シンガポールへの移転は、APNICを大多数の会員に近づけることにもなります。オーストラリアからアジア各国への移動と出張費を減らすことは、2030年までにAPNICをカーボンニュートラルにする目標の一部です。
当時の登録案内には「詳細や候補者との面会を希望する方は https://www.nrs.help/apnic-election へ」と記されていました。この登録先は現在停止しており、文面は歴史資料として保存しています。
