Abdelaziz Hilali
AFRINIC は2025年の選挙結果で、Abdelaziz Hilali を北アフリカ地域の理事会第1席の当選者として公表しました。一方、NRS はその選挙手続きと、そこから生じる理事会の権限に異議を唱えています。だからこそ、名前を挙げた一人ひとりに回答を求めています。顧客による通常のアドレス利用を、登録管理の権限で制限することに賛成なのか。会員の権利縮小を支持するのか。何を根拠に AFRINIC を代表して行動するのか。
この資料が問うのは、権限の根拠と、その行使に対する説明責任です。Hilali 個人の不正、腐敗、違法行為を認定するものでも、そのような司法判断があると述べるものでもありません。権限が十分に説明されないまま、稼働中のネットワークを左右する決定が行われ得ることを問題にしています。
資料に記された人物と役割

元の候補者紹介では、国籍と居住地はモロッコ、所属・役職は ISOC Morocco の会長とされています。また、モロッコの INPT の名誉教授であることや、学術界、ISOC、ICANN、AFRALO、IGF、INPT での活動が紹介されています。
こうした経歴は専門性を理解する材料になります。しかし、登録管理の権限や会員の権利について NRS が尋ねている具体的な問いへの回答を、経歴だけで置き換えることはできません。
確認の対象は、理事会の発信、投票、政策上の立場、会員の権利に関わる判断、そして AFRINIC の名で行われる登録管理措置への支持です。
中心となる問いは明確です。Hilali は、顧客などによる通常の下流のアドレス利用に対し、AFRINIC の登録権限を使うことに公然と反対したのでしょうか。本人に帰属する回答がなければ、運用者はその立場を確かめられません。
元の NRS 資料では「回答待ち」と記録されています。これは、当時の記録に直接の公開回答が載っていないという意味です。沈黙を有罪や賛成の証拠とみなすことはできません。会員が判断するための公開記録が欠けている、ということです。
肩書きだけでは権限の根拠になりません
AFRINIC はアフリカとインド洋地域のインターネット番号資源を登録管理しています。その名で方針や決定が公表されるなら、資源会員は、誰が支持し、誰が反対し、誰が棄権し、誰がまだ態度を示していないのかを確認できるべきです。
専門的な資格や経歴が示すのは、能力や経験です。統治の権限を説明するには、有効な選挙手続き、会員の承認、独立性、個々の決定に適用される委任の根拠が必要になります。
NRS が2025年の手続きに異議を唱えている以上、その後の理事会の行為も、根拠となる文書と対応づけて説明するよう求めています。必要なのは、公開回答、議事録、投票記録、声明の承認記録、利益相反の申告、書面による異議や留保です。
稼働中のネットワークに何が及ぶのか
NRS が警告するのは、権限の根拠に争いがある間にも、管理権限が現実の影響を生み得ることです。
顧客向けの動的 IP や固定 IP、クラウドのパブリック IP、データセンターのサービスに付随するアドレス、割り当てやサブアロケーションは、下流での一般的な利用形態です。これらを一律に疑わしい「リース」と扱うなら、問題は一社にとどまりません。ISP、クラウド、ホスティング、通信事業者、データセンター、IXP が顧客にサービスを提供するための予見可能性に関わります。
NRS が問題にする権限の連鎖は、選挙を組織する管財人、その手続きを根拠に席を得る理事、さらに AFRINIC の名で行われる発信や措置へと続きます。会員には、それぞれが誰のどの権限に基づいて行動できるのかを確認する必要があります。
元の NRS 記録は、関係者に質問を送り、当時は公開回答を記録していないとしています。これは、現在のすべてのメールや声明を調べた結果ではありません。支持、反対、棄権、立場未定のいずれなのかは、本人の回答として確認する必要があります。
影響し得るのは、更新、資源移転、登録情報、RPKI への依存、コンプライアンス上の説明、決定の対外的な正当性です。影響を受ける会員が自らのネットワークを守る機会を得る前に、これらが圧力の手段になるおそれがあります。
NRS が求める回答は、短くても構いません。通常の顧客向けアドレス利用を制限すること、そして委任の根拠が十分に確認される前に権限を行使することについて、支持、反対、棄権、立場未定のどれなのかを本人の名で示すことです。
候補者公表から回答記録まで
2025年8月15日:候補者の募集開始
元資料が参照する募集案内では、締め切りは8月29日とされています。第1席は北アフリカ地域に対応します。
2025年9月9日:候補者一覧の公表
元資料が引用する指名委員会の案内では、電子投票は Voatz を通じ、モーリシャス時間の9月10日12時から9月12日20時まで実施するとされています。
2025年9月9日:Hilali の候補者紹介
歴史資料には、第1席への立候補、モロッコとの関係、ISOC Morocco 会長の役職、専門的経歴が掲載されています。これらは立候補時の紹介内容です。
2025年9月12日/15日:選挙結果の公表
AFRINIC の発表とメーリングリストの通知は、Hilali を北アフリカ地域の第1席の当選者として挙げています。結果は公式に公表されていますが、NRS は選挙手続きと、その結果に基づく権限について異議を唱えています。
今回確認した公式メールは2025年9月12日付です。「12日/15日」は元資料の表記を残したもので、15日付の別の発表は確認していません。
NRS の警告ページ:具名での質問
NRS は、権限を問題にしている理事会の関係者として Hilali を挙げ、反リースの論調、登録管理権限による圧力、AFRINIC を代表して発言する根拠への立場を求めました。
元資料に残る回答状況
NRS は当時、公開回答を受け取っていないと記録し、受領した回答は公表すると説明していました。この記載は当時の状況を示すもので、現在も回答がないことを示すものではありません。
文書で確かめるべき六つの論点
以下は公共の説明責任を求める問いであり、個人の不正を認定するものではありません。法的、規制上、または公の場で責任を追及する場合も、それぞれに対応する原資料が必要です。
理事席の権限の根拠
その後の理事会の行為は、構成員を決めた手続きに依存します。候補者資料、選挙規則、結果発表を、指名委員会の記録、有権者名簿、投票ログ、結果認証、苦情、監視記録、裁判所や管財人の承認文書と照合する必要があります。
公開回答が記録されていないこと
会員が沈黙を支持、反対、棄権と推測しても、立場を確定することはできません。直接の返答、公開声明、メールのヘッダー、公開日、席位の確認、本人の留保が記録を明確にします。
アドレス利用とリースへの立場
確かめるべきなのは、通常のアドレスサービスに反リースの論調を適用することを、Hilali 本人が支持するかどうかです。本人の回答、AFRINIC の通知、政策、理事会や管財人の声明に加え、承認記録、議事録、投票、異議、参照した法的助言、公開説明が判断材料になります。
会員の権利への影響
資源会員の法定の権利や統治への参加権を狭めることに、賛成なのか反対なのかを明らかにする必要があります。規程案、定款、通知、意見募集、法的意見、理事会資料に、賛否、棄権、異議の記録を対応づけます。権利が変わってから初めて、その根拠を探さなければならない状態にすべきではありません。
地域代表としての約束
元の候補者紹介は、北アフリカの代表性、透明性、組織の安定、包摂的な統治を重視しています。理事会報告、会議への出席、立場表明、委員会の役割、実際の情報公開を通じて、約束と行動を照合できます。
独立性と利害関係
理事席を持つ人は、管財人、弁護士、選挙運動、業者、会員側の関係者との関係を説明できるべきです。これは Hilali が利害関係を隠したと断定するものではありません。利益申告、回避、連絡記録、贈答や接待、外部所属、資金提供、選挙運動への支援を確認するための要求です。
回答を得るためにまとめる六組の資料
- 本人の回答。 リースへの立場、登録管理権限の使用、AFRINIC を代表して話す権限について、署名付きまたは本人に帰属すると確認できる回答を求めます。
- 選挙による授権。 候補者一覧、推薦資料、規則、投票ログ、結果認証、裁判所や管財人の命令を保存します。
- 理事会での立場。 議事録、出席、投票、棄権、異議、決議、声明の承認、委員会の担当を残します。
- アドレス利用に関する判断。 リース、下流への割り当て、顧客向け IP サービス、アドレスを含む接続サービスなどをどう位置づけたかが分かる通知を集めます。
- 会員の権利。 Resource Members、Associate Members、Registered Members に影響する案文、法的意見、通知、意見募集、表決を保存します。
- 独立性。 利益申告、選挙支援、外部役職、回避、管財人・弁護士・業者・主な紛争当事者との関係を確認します。
組織の共同名義は、一人ひとりの回答の代わりにはなりません。稼働中のネットワークに影響する決定なら、誰が、いつ、何を、どの権限で承認したのかを追える記録が必要です。
出典と確認できた範囲
- NRS の具名質問と回答記録:席位の呼称、質問、当時の回答状況。
- 登録管理と責任制限に関する NRS の警告:構造上のリスクと運用への影響を論じる資料。
- NRS の選挙手続きへの異議:選挙が法的・確定的に完了していないという NRS の立場と、具体的な不備の報告窓口。
- 地域的な固定化についての NRS の主張:地域の表示、資源の移動性、権限をめぐる争い。
- Hilali の元候補者紹介 — 2026年10月16日の確認では全文を取得できませんでした。関連する記述は元の NRS 記録に基づいて保存しています。
- AFRINIC の選挙結果発表:北アフリカの第1席に Hilali の名を掲載した公式記録です。
- AFRINIC メーリングリストの通知:上の選挙結果発表と同じ文書です。元の NRS 資料では別項目として掲載されています。
- 元の候補者一覧発表 — 2026年10月16日の確認では全文を取得できませんでした。関連する記述は元の NRS 記録に基づいて保存しています。
- 元の選挙ガイドライン — 2026年10月16日の確認では全文を取得できませんでした。関連する記述は元の NRS 記録に基づいて保存しています。
- 候補者一覧 PDF:元資料では、2025年の候補者と推薦が認められなかった人を掲載した資料と説明され、現在は入手できません。
- 人物写真:AFRINIC の2025年選挙候補者公開資料から保存された画像です。元の画像の取得先は現在参照できないと記録されています。
